作業療法
入院から退院、そして地域の中でその人らしく暮らせるよう、
ひとり一人に合ったプログラムを提供しています。
作業療法(OT)は、ご利用者が参加することではじめて成り立つ、より主体的な医療サービスです。そのため、参加の「モチベーション」を支えることが作業療法の重要な役割になります。例えば「心地よかった」「気持が落ち着いた」「気分転換になった」「楽しかった」など、ポジティブな体験が持てるようなプログラム場面のサポート。「体力をぼちぼち戻したい」「生活のリズムが崩れて困る」「人づきあいに慣れたい」など、今後の暮らしに必要なこと・困っていることを解決する手段になるよう、面接で振り返ったり目的を再確認したりするサポート。
ご利用者の「意思」があっての作業療法だからこそ、その意思や思いにじっくりと思いを馳せ、耳を傾けたい。そう考えています。
困っていること
- 人付き合いが苦手
- 自信がない
- 物事に集中できない
- 仕事などなかなか続けられない
- 日中寝て過ごすことが多い
- 生活にリズム、張りがない
- 疲れやすい
- 不安、焦り、ストレスを感じる
- やる気が起きない、何をしたらいいかわからない
目指すこと
- 人との関わりを円滑にする
- 自分に対する自信をつける
- 落ち着いて物事に取り組める
- 規則正しい生活を送る
- 体力を維持する
- 趣味を見つける
- 気分転換をする
対象者
作業療法の対象者は、駒木野病院に入院中の方で、主治医に作業療法実施を認められた方です。
※通院中の方を対象とした作業療法は、2020年5月をもって終了としております。通院リハビリテーションをご希望の方はデイケアのご利用をご検討下さい。
作業療法プログラム<病棟外OT>
プログラムを利用することで、生活リズムの調整・人との関わり方の見直し・生活範囲を広げることなどを共に目指しサポートしていきます。
自由OT
CD・DVD鑑賞、PC、ぬり絵、プリント、縫い物、編み物、ビーズ細工、プラモデル作成、ジグゾーパズル、読書、TVゲームなど…手軽にできるものから達成感が得られるものまで自分のペースや目的に合わせて活動を選べます。
個別OT
活動内容は自由OTと同様ですが、参加対象者を限定して行なっています。
スポーツ
準備運動をした後、前半は卓球、バドミントン、エアロバイクなどの個別で行なう種目、後半は野球やソフトバレーボールなどの集団競技をご用意しています。
園芸
野菜をメインに作ります。収穫した野菜の調理・試食も行います。
ストレッチ
アロマの香り漂うゆるやかな雰囲気の中、椅子で出来るストレッチを中心に身体をほぐしていきます。
K-エクササイズ
DVDを見ながらスタッフと一緒に取り組む運動プログラムです。体調に合わせて軽く汗をかき、リフレッシュすることを目指します。
メタ認知入門
メタ認知とは、自分が感じたことや受け止めたことを「本当にそうかな?」と客観的に見ようとするちからです。様々なクイズを考えながら、自分なりの解釈や思い込みを減らす工夫を学びます。
週間スケジュール(病棟外プログラム)
※プログラム内容やスケジュールは変更することがあります。
作業療法プログラム<病棟内OT>
- 駒木野病院は現在9病棟あり、各病棟でそれぞれの特徴に応じた上記プログラム以外の病棟内活動(グループ活動・レクリエーション活動・身体機能訓練)も実施しています。
- 病棟外プログラム・病棟内活動は必要に応じてプログラム内容やスケジュールがかわることもあります。
対象者限定のグループワーク
退院準備プログラムてくてく
当院退院支援委員会主催の長期入院の方を対象とした退院準備プログラムです。心理教育•SSTを用いて、服薬と症状の自己管理、食生活と金銭管理、余暇活動についてグループで協議し、地域生活を安心して送れるよう準備することを目指します。
当院看護師・ソーシャルワーカー・作業療法士に加え、地域事業所の相談支援員での多職種で運営しています。
心理教育プログラムあゆみ
統合失調症の方を対象とした心理教育プログラムです。退院後の地域生活において、再発を防ぎより充実した生活を送るために、病気やお薬・ストレス対処・社会資源について学ぶことを目的としています。
看護師、ソーシャルワーカー・作業療法士の多職種で運営しています。
作業療法科スタッフ構成
- 作業療法士11名、アシスタント3名の14名で構成され、一人一人の利用者様ごとに担当作業療法士がついています。
- 理学療法士が非常勤にて勤務し身体機能訓練に従事しています。