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季刊誌 駒木野 No.164

季刊誌 2012.02.02

新年のご挨拶

院長 菊本 弘次

新年あけましておめでとうございます。皆さまは、厳しい寒さながら穏やかな新年を迎えられたことをお喜び申し上げるとともに、今年のご活躍を願うものです。
本年1月早々にも、これまでアルコール専門外来に間借りしていた児童精神科外来がB棟1階部分(本館正面玄関前)でリニューアルオープンいたします。また、新病棟建替え工事は、地域の皆さまのご理解も頂戴し、本年8月1日の運用開始を目指し順調に進んでいます。周知のこととは考えますが、新病棟は地下1階、地上5階となります。地下1階は厨房や職員更衣室、1階は新たに3テスラのMRIが導入される検査部門の他、食堂、講堂、図書館および職員・利用者の別なく立ち寄れるギャラリーが配置されます。2階は精神科救急病棟、3階は高齢者病棟、4階は15歳以下の児童を対象とした児童精神科病棟、5階は高尾の眺望を満喫できる多目的病棟となります。新病棟運用により、駒木野病院は一般精神科領域では精神科救急病棟、精神科専門領域においてはアルコール専門治療、より広範な認知症専門治療、児童精神科医と小児科医が協働して実施する児童精神科専門治療を提供していくことになります。無論、駒木野病院が培ってきた社会復帰支援も更に充実し継続しなければなりません。
精神科領域の関心と注目はかつてないほど高まっています。今年予定されている診療報酬および介護報酬の改定にどのように反映されるかは不明ですが、今後の保健医療計画では、従来の4疾病に精神疾患が加わり5疾病5事業が重点課題になるとのことです。厳しい環境のなかで駒木野病院が新たなサービスを提供することは冒険であるという意見も耳にしました。しかし、時代に応じて、地域が必要とし求められるサービスを提供していくことこそ駒木野病院の使命と考えます。課題が大きいのは当然ですが、地域連携と地域貢献は駒木野病院が従来から大事にして得意とする分野です。自信を持って取り組んでいきましょう。
最後になりましたが、昨年に発生した東北地方を襲った大震災の傷跡は未だ癒えておりません。東北の一日も早い復興を願うとともに、今後も病院として可能な限りの応援を模索していきます。

 

2012yer  駒木野病院 4Doors

駒木野病院にとって今年は挑戦と飛躍の年。
経営陣の中より3名、さらに診療部長に今年の目標と新年の挨拶を述べていただきました。

新年の目標1

副院長 渡辺 任

今年の駒木野病院の最大のイベントは新棟開棟に他ならないでしょう。児童精神病棟という新しい試みを含め、新棟開棟を順調に準備・運営していくことが病院にとっての最大の目標でしょう。その中で私自身の役割としての目標は、病棟再編プロジェクトと電子カルテ導入という大きな2つの課題をそのリーダーとして成し遂げることでしょう。その他、極個人的な目標の1つは、昨年10月から始めた禁煙の継続です。

新しいものへ力を注ぎ
無くなっていくものを見届けたい

新年明けましておめでとうございます。昨年も職員の皆さま方々の努力と頑張りで、病院の運営もどうにか目標を達成したことかと思います。この場をお借りして心より感謝とお礼を申し上げます。
2012年新たな年を迎えました。新棟開棟まであと8ヵ月となりました。40年間頑張ってきた南病棟はなくなります。新しいものができる時、古いものはなくなります。新しいものへ力を惜しみなく注ぐことは言うまでもありませんが、なくなっていくものを最後の最後まできちんとおさめ、しっかり見届けていきたいと思います。今年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 

新年の目標2

副院長 宮崎 弘光

今年は新棟オープンにより病棟機能が変わります。児童精神や各病棟の順調な運営と安定した病床稼働を重点課題とし、利用者に信頼される医療を実践するため、リーダーシップを発揮し取り組んでいきたいと思います。
そのための心がけとして、忙しいとか、大変だ、疲れたということを言わない。忙しい、大変だ、疲れたという言葉は、ネガティブな自己暗示効果があり、気持が萎縮し行動も消極的になる。新たな発想も生まれにくくなる。忙しさ、大変さは「活気あるポジティブな行動」で示し、新しいことを楽しみながらわくわくしながらチャレンジするよう心がけたいと思います。

新たな分野への挑戦
「進化を続ける駒木野病院」

昨年3月11日の東日本大震災で、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、ご自身やご家族が被災された中でも、懸命に医療活動を行った医療・看護関係者に、心から敬意を表したいと思います。この災害は、被災地のみならず、日本全体、そしてすべての日本人の生き方の根本的見直しを呼びかける様な出来事となりました。当院は被災地支援として、原発避難者がいる福島県のビックパレットに約2か月間、16名の有志を派遣することができました。余震と放射能汚染が危惧される中、勇気をもって支援にあたってくれた職員に敬意と感謝を申し上げたいと思います。
さて、今年は新棟がオープンします。「新たな分野への挑戦」「進化を続ける駒木野病院」ともいうべき児童精神病棟の開棟は、未知への挑戦といってもよいと思います。当院の強さである結束力と探究心・向上心がこの事業を成功に導くと確信しています。
新たなことへの挑戦は険しく困難の連続でしょう。しかし、厳しく険しい道を歩く過程の中で、人は成長するのだと思います。挑戦することの意味、それは「人(組織)を成長させ、やりがいと日々の充実感をもたらすもの」だと思います。この挑戦が駒木野病院と職員の輝く未来へと繋がることを願っています。

 

新年の目標3

事務長 神 マチ

建設中の新棟が工程通りに進み、また、速やかに南病棟の解体と北側都道の拡幅工事に取り掛かり無事完工する事が出来るよう力を尽します。秋には新しい病棟と整備された駐車場の完成を記念して皆で祝杯を交せるよう、鋭意努力して参ります。
また、昨年は東日本大震災による未曾有の被害を経験し、当院における災害時対応についても、課題が残されました。その他にも沢山の宿題が山積していますが、その中から優先順位を決め、整備体制を図り実施していく所存です。

患者さんの思いに添い
真摯に専門治療に向き合い
新事業に挑む病院である事を再認識して

平成24年度は、医療保険と介護保険の同時改定で、近年にない大改革スケジュールが示されてきましたが、税と社会保障の一体改革の渦中に消費税率引き上げ問題も絡み、診療報酬改定は最後までもつれる様相です。また、昨年は、精神疾患が5疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患)に加わることになり、今後の医療計画や精神疾患に係る財源の確保等が注目されるところです。
ところで、国の精神保健福祉施策の動向を見ると「入院治療は短期で、長期在院患者を含む精神障害者は病院外で」とした方向性は揺るがないでしょう。さて、当院は、独自路線で培ってきた病院機能の構築と、退院支援・地域サポート活動は近隣地域に定着し、児童精神科を併設する事でさらに地域ニーズに広く応えていく準備が出来ました。何があっても、どんな事があっても、患者さんの思いに添い、真摯に専門治療に向き合い、時には果敢に新事業に挑む病院であり続けてきたこと再認識し、新しい年を迎えたいと思います。

 

新年の目標4

診療部長 森山 泰

年が変わったからといって自分が大きく変わることなどできませんが、目標に向けて努力することは大切と思っております。個人的な目標としては、患者様の改善にむけた努力、専門職としての技能向上、病院の経営的な安定・診療部の働きやすい職場作りへの配慮などを実行していきたいです。忙しい時こそ余裕を持った対応を心がけたいと思います。
そしていつも良い時ばかりとは限らず、予期せぬアクシデントなどに忙殺されることがあるかもしれません。その時には「いい経験をさせてもらっている、全て勉強」と前向きに気持ちだけはめげずにやっていきたいです。

「いい経験をさせてもらっている、
全て勉強」の精神で

皆様あけましておめでとうございます。昨年度は震災など大変な1年でした。そして本年駒木野病院では、新棟の完成、電子カルテの導入など多忙な1年が予想されます。
本邦の財政事情が厳しい中で、精神科医療も明るい話題が乏しく、どこの病院も生き残りをかけて必死に頑張っています。そんな状況ですがチームワークで困難な状況を乗り越えていきましょう。ただし無理のし過ぎで病気になってしまうのは良くはありません。健康には充分気をつけましょう。今年も宜しくお願いいたします。

 

2011 駒木野病院 忘年会

平成23年12月12日(月)18:30~ 京王プラザホテル「翔王の間」

今年の忘年会も、八王子京王プラザホテルで行われました。昨年同様、200人以上が一堂に会して盛会でした。今年の理事長賞は、自動掃除ロボット「ルンバ」でした。後に、見事当たりを射止めた職員に感想を求めたところ、「大変重宝している」とのことでした。羨ましい限りです。普段はあまりの忙しさで、他の部署の職員と歓談する時間が少ないため、楽しく、有意義なひと時となりました。

 

東日本大震災 義援金の御礼

昨年の東日本大震災の後、外来に設置させていただいた募金の総額は、72,825円となりました。
義援金として日本赤十字へ送らせていただきました。ご協力ありがとうございました。

Column
「疲れ果てていい仕事ができな~い・・・」と嘆いているあなた仕事の疲れをリフレッシュしに来てみませんか?

デイケアやすらぎ 富田雅子

代替医療と呼ばれるアロマセラピー、マッサージ、ツボ・気功、タッチセラピーなど関心のある方大募集!!まずは自分自身の体をリラックスするための方法を学び、ゆくゆくはご家族や患者様のケアに活かせていけるような場にしたいと思っています。
「セルフケアを学ぶ会」という名前でとりあえず昨年11月から初めてみましたが、名前も検討中です。定期的に人数が集まり、きちんとした部活に昇格できますように、皆様のご参加お待ちしています。

日 時:毎月第3金曜日 16時45分~18時(遅刻早退可)
場 所:デイケアなごみ 参加費用:200円

次回1月20日(金)は、デイケアやすらぎで人気のプログラム「リラックスたいむ体験」です。

編集後記

あけましておめでとうございます。昨年起きた東日本大震災は、多くの人々に言葉では表し切れないほどの苦痛、悲しみを与え、未だにその苦悩を引きずっているように思います。年が明けたからといって、簡単に割り切れることではないでしょう。しかし前を向かなければ、前進することはできません。皆で前を向いて、歩んでいきましょう!今年も、「駒木野」をよろしくお願いします。(M・I)